スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

損害保険の消費税対応

メルマガ発行始めました!
http://archive.mag2.com/0001623213/index.html

日経新聞によれば、MS&ADインシュアランスグループを始めとする大手損保グループでは、来春から始まる消費税の増税によって、約1000億円超の収益悪化要因となると発表しました。

ご存知のとおり、来る平成25年4月から消費税は現行の5%から8%に変わります。
足元では景気の上向きが囁かれてはいますが、まだまだ一般家計まで届いていない現状では、増税による家計や企業の圧迫は大きなものがあります。

保険料自体は非課税であり、今まで10,500円だったものが、10,800円になる!?ということはありません。(この場合だと、10,500円という金額自体がそもそも消費税が掛かっていません。)
では影響がないかと言えばそういうわけでもありません。
新聞記事にもあるとおり、車や家などの修理費に際しては消費税が発生しています。
したがって、今までと同じ発生頻度、損害の程度の事故が起き続けるとしたら、純粋に消費税増税分だけ保険会社の支払う保険金が多くなります。
また、国内系損保の場合、代理店制度があり、この代理店への手数料にも消費税は掛かっていますので、この手数料部分についても増税の影響があります。
つまり、保険会社の支出が増える、ということです。

その一方で保険会社の収入面、すなわち保険料については変わりません(等級ダウンによる保険料アップや新車割引の適用対象外、料率クラスの変更などによる保険料アップなどは元々の保険料水準に折り込まれています。)。

支出は増え、収入は変わらなければ、保険会社の経営を圧迫する、という構図です。
新聞記事には、経営努力(コスト削減、経費節減)でなんとか頑張るとありますが、十中八九、価格すなわち保険料に転嫁されます。

たとえば、東京海上日動社の平成25年3月期の正味収入保険料は1兆8696億円ですが、このうち一般に約60%(約1兆1217億円)が保険金の支払いに充てられます。
また、約20%が代理店手数料となりますので、合わせて約80%が増税の影響を受ける形になります。
この部分について3%増税となりますので、1.05で割り戻して1.08を掛けると、1兆1537億円に、差額で320億円の追加コスト負担が生じる計算になります(※)。
320億円。。途方もない数字ですね。仮に従業員約17,000人の給与ダウンだけで計算すれば、一人当たり188万円、月々15.7万円。
到底無理な話ですね。
そうなると、価格転嫁は避けられません。
※話を単純化するために、保険金支払対象を全て消費税増税の影響対象としています。診療報酬が引き上げとなるかによってその影響度合いは変わってくると思われますが、少なくとも数十億、数百億円単位で影響のある話ではあります。

ここ数年毎年のように商品改定を繰り返していますが、まだまだ引き続き値上がりが続く模様です。
今回は8%への引き上げですが、同様のことが10%に引き上げとなった場合にも出てきます。

保険料負担が増えますが、自分に必要な補償は何かをしっかりと見極めて、安易な補償削減を行わないよう気をつける必要があります。

↓↓↓ 参考になりましたら、応援のクリックをお願いいたします。 ↓↓↓



自動車保険 新等級制度スタート②

さて、自動車保険の新等級制度の続きになります。

なぜ新しい等級制度に移行したのか。
それには現行の等級制度における不平等な点の解消にあるとされています。
具体的にどの点が不平等かというと、大きく二つに分かれます。
前回等級制度における3つの事故の類型についてお話いたしましたが、現行の等級ダウン事故で保険を使用すると等級は3つダウンします。
具体的な例でいうと、15等級のAさんが等級ダウン事故で保険を使用すると、次年度の等級は12等級(15等級ー3等級)になります。
一方う、11等級のBさんが一年間無事故の場合、等級は進行して12等級になります。
この時、AさんもBさんも同じ12等級ですが、事故を起こして12等級になった方と無事故で12等級になってきた方を一緒(同じ保険料=リスクは同じ)と見るのはどうか、ということが出てきます。
やはり、この2人には差を設けるべきだというのが、今回の制度改定の趣旨になります。
もちろん、前年の事故が契約者の非によるものが大きいのかどうかという問題はあり一概に全てがそう解するべきという訳にはいきませんが、少なくとも直近で事故を起こした方というのは事故を起こしやすい状況なっていると見られるということになります。
実際統計をとってみると、同じ等級でも直近で事故をしている方とそうでない方では、やはり損害率に顕著な格差が見られるようです。

もっとも、15等級まで等級を進めてきたということは、その間事故がなかった優良な方であったとも言えるわけですが、そうはいっても「では、今はどうか」というところを見ないといけないことになります。
おそらく想定するところは、40代50代と現役のころは運転技術も高く無事故で等級を進めてきた高齢者ドライバーが立て続けに事故を起こす状況や、そうした親から等級を受け継いだ10代や20代の若年ドライバーの事故を想定しているところが大きいのではないかと思います。

前置きが長くなりましたが、ではこうした不平等さを解消するためにどういう制度になったか。

①事故有係数適用期間の新設
②等級プロテクト特約の廃止(既に一部の保険会社では廃止済)
③1等級ダウン事故の新設(「等級すえおき事故」からの読み替え)

まず、一つ目の「事故有係数適用期間」の新設についてですが、これは読んで字のごとく「(前年度)事故があった場合に適用する係数を使用する期間」というものが新たに制度化しました。
言い換えると、前年度に事故がなければ従来通りの等級に応じた(無事故)係数を適用して保険料を算出しますが、事故があった場合には、無事故の場合の係数とは「別の」係数を適用するということになります。
例えば、仮に12等級の無事故による等級の係数が「48%割引」だとしたら、前年度に事故があった場合はこの「48%割引」ではなく、事故有係数という別体系の「27%割引」を適用するということになります。
同じ12等級でもこのように割引率が異なるということが出てきます。
そして、この事故有係数(別体系)を使用する期間は、基本的には「等級がダウンする数×年数」の期間、適用することになります。
具体的には、15等級の方が前年事故をして等級が3等級ダウンする場合は、次年度の等級は12等級になり、かつ「3年間(3等級ダウン×年数)」先程の事故有係数を適用することになります。
そうすると、3等級ダウン事故の場合は、3年間無事故の場合に比べて保険料の負担が大きくなります。
この点を踏まえて、保険を使用するかどうか検討する必要が出てきます。

二つ目の等級プロテクト特約の廃止についてですが、これも先程のお話と同様に前年度に事故を起こした方とそうでない方が同じ等級を使用することが出てきますが、やはりこれも不平等とのことで等級プロテクト特約自体がなくなることになりました。
もちろん、別途特約保険料として通常よりも多い保険料を支払ってきたわけですが、それだけでは解消し切れない不平等さがあるようです。

最後に1等級ダウン事故の新設についてですが、これも文字どおり1等級ダウンする事故の類型が新設されたということになります。
実は、この1等級ダウン事故というのは、基本的には、今までの「等級すえおき事故」がそのままスライドした形になります。
等級すえおき事故を何故廃止する必要があったかについては、今までのお話と基本的には同様になります。

さて、この制度、早速運用されているかといえば、半分正解で半分不正解になります。
消費者に非常に大きな影響のある改定のため、平成24年10月1日から平成25年9月30日に一度「継続」を迎える方は次回の更新分から新等級制度が始まるということになっています。
したがって、この間の継続の契約については従来通りの無事故による割引を受けられますが、平成25年10月1日以降の継続については、今までの説明した新等級制度の適用となります。
新規契約や短期契約などについては早速適用されるケースもありますので、注意が必要です。

なかなかややこしい制度になりますね。

↓↓↓ 参考になりましたら、応援のクリックをお願いいたします。 ↓↓↓



自動車保険 新等級制度スタート

ちょっと諸事情で更新が滞っておりました。

さて、この10月からほとんどの損害保険会社では自動車保険において新しい等級制度をスタートさせています。

新しい等級制度の話をする前に今までの等級制度について理解しておく必要があります。

等級制度とは、事故歴あるいは無事故歴に応じた割増引制度のことであり、1等級から20等級までの20段階に分かれています(*1等級に近いほど割増となり、20等級に近いほど割引となります。)。
初めて自動車保険を契約する人は6等級からスタートします(条件によっては7等級からスタートすることも出来ます)。
1年間無事故だった場合は、翌年の等級は1つアップし、事故を起こして保険を使うと3等級ダウンします。
自動車保険と等級制度の関係において、以下の3つの事故の種類があります。
①等級ダウン事故
②等級すえおき事故
③ノーカウント事故

等級ダウン事故とは、先の説明でも出てきましたが、等級が3等級ダウンしてしまう事故のことをいいます。
どんな事故がこの等級ダウン事故に当たるかといえば、人身事故(自賠責保険の範囲内で完結する場合を除く)や対物事故、自損事故などで車両保険を使用する場合などがあります。

次に等級すえおき事故ですが、これは読んで字のごとく、保険を使用したとしても、翌年の等級は前年と同じものを使用することになります(他に事故がない場合)。
等級がダウンしませんが、アップもしません。
事故としては、いたずらや盗難、台風などによって車両保険を使用した場合などがこの等級すえおき事故に該当します。
保険会社によっては、「等級プロテクト特約」という特約を取り扱っていますが、この特約がセットされた契約では、先ほどの等級ダウン事故で保険を使用したとしても、1回に限っては等級をプロテクトする、すなわち等級を今の等級のままお守りしますという内容の特約になります。
つまり、結果的には等級すえおき事故と同じ結果になりますので、等級プロテクト特約がセットされた契約における等級ダウン事故も、この等級すえおき事故の一種として取り扱います。

最後にノーカウント事故ですが、これは事故はあったものの、等級制度において何ら事故がなかったものとして、取り扱うという事故になります。
具体的にいえば、保険を使ったとしても(他に事故がなければ)翌年の契約においては1等級アップさせることが出来るということになります。
対象となる事故としては、人身傷害保険を使用した場合や個人賠償責任特約や弁護士費用特約を使用した場合などがこのノーカウント事故に当たります。

具体的な事故累計の区分は保険会社によって若干異なりますので、詳細はパンフレットや約款で確認してください。

前置きが長くなりましたが、この3つの事故の種類についても、この度の改定の対象となっています。
何が変わったかと言うと、「等級すえおき事故が廃止」となり、代わりに「1等級ダウン事故」が新設されました。
対象となる事故は基本的には従来どおりとなります。
また、等級がダウンする事故がもう一つ増えたことから、従来の等級ダウン事故は「3等級ダウン事故」と名称が変わります。
さらに、実質的に等級すえおき事故の役割を果たしていた等級プロテクト特約も等級すえおき事故の廃止に伴って、等級プロテクト特約も廃止になります(*一部の保険会社では継続して取り扱っている場合もあります。)。

何でこんな改定をしたのか、という疑問と合わせて、次回、今回の改定の一番重要なポイントについてお伝えすることにいたします。

↓↓↓ 参考になりましたら、応援のクリックをお願いいたします。 ↓↓↓



数字で見る損害保険業界

損害保険業界の市場規模を見てみましょう。
損害保険会社の売上高に相当する正味収入保険料は、7兆9,922億円となります。
(日本損害保険協会会員保険会社2011年度決算数値より)
同等の市場規模を持つマーケットとしては、コンビニ業界や携帯電話業界、家電量販店の市場規模などがあります。
保険業界の市場規模が非常に大きいことが窺えます。
また、この日本の損害保険業界の規模は、アメリカに次ぐ世界第二位の規模であり、日本が保険大国と言われる所以の一つでもあります。

次にその正味収入保険料の内訳を見てみましょう。
代表的な損害保険である自動車保険は全体の約43%を占め、次いで火災保険が約17%、傷害保険が約13%、新種保険が約12%、自賠責保険が約11%となっています。
市場の半数近くが自動車保険で占められており、各損害保険会社が如何に自動車保険に依存しているかが分かります。
これはまた別の機会で触れたいと思いますが、損害保険会社の収益構造において大きな影響を与えている要素の一つとなっています。

損害保険会社の数はどうでしょうか。
日本国内で損害保険事業を営むためには、金融庁から免許を受ける必要がありますが、2012年7月1日現在、国内の損害保険会社で29社、海外の損害保険会社で23社が免許を受けています。
普段よく耳にする保険会社から初めて目のする保険会社まで実に様々な損害保険会社が免許を受けています。
貴方は果たして損害保険会社を何社言えますか?

*金融庁HPより
http://www.fsa.go.jp/menkyo/menkyoj/songai.pdf

最後に損害保険の主たる契約窓口である損害保険取扱代理店の数とその募集人の数を見てみましょう。
2010年時点で損害保険取扱代理店は実に202,098店あり、そのうち専業で営んでいる代理店(いわゆるプロ代理店)は34,639店、副業代理店が167,459店となっています。
また、法人化している代理店が107,954店、個人代理店が94,144店となっています。
委託を受けている保険会社の面から見ると、一社専属の代理店が154,513店、複数の保険会社を取り扱っている乗合代理店が47,585店となっています。
なお、代理店数はこの10数年で大幅に減少しており、10年前は30万店を超える代理店が存在していました。
ちなみに同じ代理店を介在する業界を見てみると、旅行代理店は約10,000店、携帯電話の販売代理店が約24,000店です。
損害保険の代理店って、非常に多いですね。

募集人の数はどうでしょうか。
同様に2010年のデータですが、損害保険募集人として登録している人数は、2,173,600名となっています。
2001年に銀行窓販が解禁となって以来、爆発的に募集人の数は増えてきています。
これは、日本の労働人口に占める割合は約3.3%となっており、労働者の30人に1人は損害保険募集人となる計算です。
その一方で、募集人資格(現在は損保一般試験の基礎課程)の更新制度が始まり、資格の保有者や従事者も徐々に減少していくことが予想されます。

数字で見る損害保険業界も面白いですね。

↓↓↓  参考になりましたら、応援のクリックをお願いいたします。  ↓↓↓



損保ジャパン・日本興亜、営業拠点4割統合

日経新聞によると、NKSJホールディングス傘下の損保ジャパンと日本興亜は2013年に営業拠点の4割を統合するとのこと。
両社は2014年度の上半期に合併を控えておりますが、合併によるコスト削減効果の早期実現を図るための動きかと思います。

営業拠点の統合に合わせて、本社部門も順次一本化を進め、経営戦略も共通化させるとのこと。
また、余剰人員については、グループ内の成長事業に振り向ける計画だ。

さて、合併といえば、一般的に共通部門の統合や商品開発の共同化などを行う一方、大幅な人員整理を行いコスト削減と経営効率化を狙いますが、同社ではどうなるのでしょうか。
この10年間でも損保業界は様々な合併を行ってまいりましたが、明確な人員削減はあまり行われて来なかったように思います。
*合併による企業風土や待遇への不満による退職は一定数あるものと思いますが。

3ホールディングスの従業員数と正味収入保険料を比較してみると、NKSJホールディングスは効率面ではかなり非効率な体質であることが伺われます。
もっとも、財閥系の2ホールディングスと比べると企業系の取扱ウェイトが異なるため一概に比較は出来ませんが、それにしても開きは大きいようにも感じます。

【NKSJホールディングス】
損保ジャパン
 18,270名 1兆2,566億円 @0.69億円/名
日本興亜
 10,488名 6,206億円 @0.59億円/名
グループ計
 28,758名 1兆8,772億円 @0.65億円

【 東京海上ホールディングス】
東京海上日動
 17,051名 1兆7,427億円 @1.02億円
日新火災
 2,606名 1,366億円 @0.52億円
グループ計
 19,657名 1兆8,793億円 @0.95億円

【MS&ADホールディングス】
三井住友海上
 14,919名 1兆2,305億円 @0.82億円
あいおいニッセイ同和
 13,371名 1兆973億円 @0.82億円
グループ計
 28,290名 2兆3,278億円 @0.82億円

(2012年3月31日時点)

東京海上ホールディングス水準までというとかなり飛躍しますので、効率面で次点のMS&ADホールディングスとの比較で考えても、同程度の効率を実現するためには、5,000名以上の人員削減が必要となります。

最近の大型の合併事例では、新日鉄と住友金属、パナソニックとパナソニック電工、みずほ銀行とみずほコーポレート銀行、ヤマダ電機とベスト電器などが発表・実施されていますが、みずほグループにおいては3,000名の人員削減、パナソニックにおいては本社部門の半分を人員削減する方針を発表しています。

今まで人員整理については「聖域」としてきた損保業界ですが、昨今の利益が上がりにくい収益構造も踏まえ、NKSJグループがどのような動きをするか注目が集まります。

↓↓↓  参考になりましたら、応援のクリックをお願いいたします。  ↓↓↓



プロフィール

koala0724

Author:koala0724
縁あって保険業界に身を置いておりますが、本ブログを通じて一人でも多くの人々に保険の必要性、仕組み、業界の動向などを知ってただきたいと考えております。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
リンク
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。